定山渓ファームとは

ABOUT JOUZANKEI FORM

定山渓ファームの軌跡

政令指定都市、札幌の中に位置する山間部の南区は、札幌市10区の中で最も広い面積をもち、全市域の60%を占めています。標高1,000mを超える山が17座あり、その中でも「支笏洞爺国立公園」に指定されている地域のほど近くに、
ひとつの果樹園がありました。そこは、整備が行き届いていない市道の一本道を登り、標高400メートルの山奥で果樹園を営んでいました。
見渡す限り、ほとんど手つかずの大自然に抱かれている果樹園の森は、汚染された生活排水がなく、自然の恵みによって育まれた天然の湧き水と森の木々から発散される「フィトンチッド」と言われる 殺菌性や森の香りの成分が濃厚で、森林の空気が天然のマイナスイオンによって浄化されているだけでなく、人の心身にも安らぎをもたらすことを、体感できる魅了される場所でした。
この「森の精気」は、たくさんの野生動物の生物圏となっており、エゾ鹿やキタキツネ、タヌキやアライグマ、野ウサギ、シマリス、エゾモモンガ、エゾフクロウやその他の美しい野鳥など・・出産と子育てを繰り替えしながら、この豊かな森が多くの野生動物の命を育んでいます。
森の生態系と生物の多様性を守りつつ、その恵みを将来にわたって享受しながら新たな農業分野を目指していく場所を探し求めていた私たちにとって、これほど魅力的な土地は他にありませんでした。
そんないくつものご縁があって、その果樹園を譲り受けたのは、2015年晩秋でした。

ファームの森は、近くに集落がないため夜になると満天の星屑が夜空に輝き、天の川まで綺麗に見られ、月あかりが幻想的で美しく、 太陽の下では、川の水音とフィトンチッドの澄んだ空気や森の香りが心身に癒しとやすらぎをもらたしてくれる。
また、山の中の農園なので斜面が多いということは、水はけが良く果樹栽培に最適な地形でした。
定山渓ファームで育った果物は、澄んだ空気と太陽と森の豊かな湧き水によって果実は甘く、大きく、弾力と艶に富んだ果物がなります。長い年月をかけて自然が創り出した土は、あらゆる植物や木々を大きく強く育て、花は色彩の濃い大きな花を咲かせます。
ここは、果物や花を栽培するには最高の場所ですが、大自然の中であるということは、もちろん不便なこともたくさんあります。
でも、近代的な暮らしの中で普通にできていることが、ここではできないといった不便なことよりも、便利ではないからこそ
こんな豊かな手つかずの自然が残っているんだということに気づかされます。
豊かさの基準は人それぞれ違えど、この森の中には、不便なことよりも豊かだと思えることの方が多くありました。
そして2016年に定山渓ファームとして、小さな一歩を踏み出しました。

2017年初夏からは「ガーデンの中にある果樹園」として、「オーチャードガーデン」づくりをはじめ、
森の木々を空中散歩できるツリーアドベンチャーエリアも誕生し、毎年少しずつ進化させてきました。
大自然の中で、誰もが夢中になれる場所は、「おいしい」「楽しい」「うれしい」を感じるところでありたい。
ゆっくり時間を過ごしたい大人も、アクティブに楽しみたい家族も、それぞれのスタイルで過ごしていただき
定山渓ファーム全体で癒されてほしいという考えをベースに、「農業をもっと身近に」
「農業を面白くエンターテインメント化していきたい。」その想いが支えとなって、子供から大人まで五感の全てを使って
夢中になれる居場所づくりの真っ最中です。

農業とひとくちに言っても、農業界には様々な分野があります。私どもは、果物や野菜、花を栽培する仕事の中で
観光という新たなエッセンスを加え、「農業を観光資源にする取組」を目指しています。
定山渓ファームの独自性は、本質的なものを守る一方で、新しい変化を取り入れ、より多くの価値を創造していくこと。
すなわち「不易流行」です。
「農業をする人」と「それを受け取る人」の両方に、より多くの新たな価値を生み出し、地域社会に貢献するという
想いで日々奮闘しています。

この自然環境を活かした「農業観光」を商いとし、地域社会に貢献するには、高いハードルがいくつもありますが
観光果樹園ではなく、農業観光を目指す長く険しい道のりの中で、なによりも大切にしていることは、
「農業観光をとおして、人の心と体を癒し、人を笑顔にすること」です。
たとえば、
この森にくるだけで、心が晴れるような環境づくりを目指すこと。
果物を食べたら心が晴れるような果物をづくりを目指すこと。
花散策なら、心が晴れるような庭園づくりを目指すこと。
釣り掘なら、命の連鎖を感じ心が晴れるような食育活動を目指すこと。
ツリーアドベンチャーなら、森のエネルギーや精気で心が晴れるような森づくりを目指すこと。
定山渓ファームで楽しめるアクティビティの全てには、「生き物のいのちをいただいて生かされている」ということが
心と体で感じてもらえるようにという、願いが込められています。
まだまだ、いたらない部分は多々ありますが、ひとりでも多くの方の暮らしや心身が、ほんの少しでも
癒しと潤いを感じていただけるよう、さまざまな智慧を出し合い、おもてなしの心と農業技術を磨き、
心からの笑顔を絶やさず、スタッフ一同、より一層精進を重ねてまります。

MAP

マップ

〒061-2301 北海道札幌市南区定山渓832

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